2010年 10月 18日
何故か映画のことなど。 |
高校生の時、友人のひとりに映画好きが居た。その影響で高校生の時に色々な映画を観た。その体験が今まで様々な意味に於いて俺に影響を与えたと言える。その友人は小学校から高校卒業まで一緒だったがその後大学に行ってからは一度も遭わずに音信不通になってしまった。大学受験の時、俺は二流の私大と地方の国立大そいつは早稲田と慶応に合格して別々の道を歩み、その後は賀状すら交わした事がない。友人はその後早稲田を出て読売新聞に就職したと風の噂に聞いた。しかし、何と言ってもこいつには良い映画を色々と教えてもらったので、その意味では二十五年以上経った今でも本当に感謝している。高校生の時こいつと一緒に名画座に観に行った「天井桟敷の人々」や「ブリキの太鼓」、「ベルリン天使の詩」など今でも目の前に蘇る。その後、俺はその名画座で観たルキーノ・ヴィスコンティに夢中になり、完全に嵌った。。「ルードヴィッヒ 神々の黄昏」、「地獄に堕ちた勇者ども」、「郵便配達人は二度ベルを鳴らす」などいま思い出しても胸が躍る。その頃一緒に観に行かされたカノジョはさぞかし迷惑だった事だろう。。
なんでこんな事を書くのかと言えば、いまバッハの無伴奏チェロ組曲を聴いていて、地獄に堕ちた勇者どもの冒頭の陰鬱なバッハの無伴奏のカットが突然目の前に蘇ったから。この映画のモチーフはトーマス・マンの「ブッテンブローク家の人々」と言われるが、劇中では貴族で製鉄王のエッセンベック男爵家の後継者争いがナチへの協力と絡めて描かれる。ヴィスコンティらしいと言うか、晦渋に満ちた観る者に忍耐を強いる教養必要バリバリの映画作品です。でも俺はヴィスコンティが好き。それはもしかしたら俺に無いものが全て投入されて居るからかも。ワーグナーの楽劇を理解するのと同じように、イタリアの貴族出身だったヴィスコンティらしいスノッブな映像美と言えるでしょう。ヴィスコンティと言えば一番取っ付き易いのは「ヴェニスに死す」で、これはグスタフ・マーラーの交響曲第五番の四楽章「アダージェット」をOrgelpunktに芸術論を交わすなかなかな映画ですが、当然これもトーマス・マン原作です。青春の思い出です。。
なんでこんな事を書くのかと言えば、いまバッハの無伴奏チェロ組曲を聴いていて、地獄に堕ちた勇者どもの冒頭の陰鬱なバッハの無伴奏のカットが突然目の前に蘇ったから。この映画のモチーフはトーマス・マンの「ブッテンブローク家の人々」と言われるが、劇中では貴族で製鉄王のエッセンベック男爵家の後継者争いがナチへの協力と絡めて描かれる。ヴィスコンティらしいと言うか、晦渋に満ちた観る者に忍耐を強いる教養必要バリバリの映画作品です。でも俺はヴィスコンティが好き。それはもしかしたら俺に無いものが全て投入されて居るからかも。ワーグナーの楽劇を理解するのと同じように、イタリアの貴族出身だったヴィスコンティらしいスノッブな映像美と言えるでしょう。ヴィスコンティと言えば一番取っ付き易いのは「ヴェニスに死す」で、これはグスタフ・マーラーの交響曲第五番の四楽章「アダージェット」をOrgelpunktに芸術論を交わすなかなかな映画ですが、当然これもトーマス・マン原作です。青春の思い出です。。
by speedshopfalcon
| 2010-10-18 20:27
| 音楽