2012年 01月 03日
小澤征爾さんと音楽について話をする |
明け方前に起き出して、昨日買った本を読む。
「小澤征爾さんと音楽について話をする」 村上春樹 著、新潮社
これは素晴らしい対談だ。翻訳して欧州に紹介したら、きっと凄い反響が有るに違いない。村上さんは「素人」と謙遜しているが、確かに素人だけれど、音楽に対する理解力が凄く深い。書き手として、小澤征爾先生にこれだけ語らせるというのも才能だし、やはり村上春樹という人の魅力のような部分なのだろう。只、読んでいて僅かに残念なのが、村上さんは聴くだけの人なので、自分で言っている様にやはりディレッタントなので、もしこの人が少しでも演奏をして楽譜を読んでれば、更に凄い対談になっていたのではないかと思う。無い物ねだりに近い感想かも知れませんがね。それ位、聴き手として書き手として優れているという事を言いたかったのです。
大昔、或る先生に「絵も見ないで本も読まないでどうして音楽なんかわかりますか」と言われた。その通りなので、それは単なる教養とか知識なのではなくて、生きる姿勢というと口幅ったいけれど、受け止め方という事。芸術というのは一方通行なのではないので、受け止める方も問われるという当たり前のことなので、じゃあ美術館に絵を見に来ている人は一方通行なんじゃないのかといわれるかも知れないけれど、そうではない。州之内徹の気まぐれ美術館でも読んでみろ、と。昔、白州正子が「その骨董があなたです」とか言って、流石は青山学院最後の生徒といわれただけのことはあるなあ、と感心したけれども。この本で語られている事は、そういう意味ではとてもシンプルなのでしょう。たぶん読み手を選ぶ本かも知れません。
「小澤征爾さんと音楽について話をする」 村上春樹 著、新潮社
これは素晴らしい対談だ。翻訳して欧州に紹介したら、きっと凄い反響が有るに違いない。村上さんは「素人」と謙遜しているが、確かに素人だけれど、音楽に対する理解力が凄く深い。書き手として、小澤征爾先生にこれだけ語らせるというのも才能だし、やはり村上春樹という人の魅力のような部分なのだろう。只、読んでいて僅かに残念なのが、村上さんは聴くだけの人なので、自分で言っている様にやはりディレッタントなので、もしこの人が少しでも演奏をして楽譜を読んでれば、更に凄い対談になっていたのではないかと思う。無い物ねだりに近い感想かも知れませんがね。それ位、聴き手として書き手として優れているという事を言いたかったのです。
大昔、或る先生に「絵も見ないで本も読まないでどうして音楽なんかわかりますか」と言われた。その通りなので、それは単なる教養とか知識なのではなくて、生きる姿勢というと口幅ったいけれど、受け止め方という事。芸術というのは一方通行なのではないので、受け止める方も問われるという当たり前のことなので、じゃあ美術館に絵を見に来ている人は一方通行なんじゃないのかといわれるかも知れないけれど、そうではない。州之内徹の気まぐれ美術館でも読んでみろ、と。昔、白州正子が「その骨董があなたです」とか言って、流石は青山学院最後の生徒といわれただけのことはあるなあ、と感心したけれども。この本で語られている事は、そういう意味ではとてもシンプルなのでしょう。たぶん読み手を選ぶ本かも知れません。
by speedshopfalcon
| 2012-01-03 07:09
| 読書