2017年 11月 03日
文化の日 |
今日は文化の日。心が折れそうになったりして自分が段々と小さくなってしまう時、いつも行く場所があります。東西線竹橋駅を出ると、天下の毎日新聞。

清水濠を渡り、向かうのは東京国立近代美術館。今日は文化の日で、無料です。まずは四階の「眺めの良い部屋」へ。眼下に、紀伊国坂を走る皇居ランナーの皆さんを見下ろしながら、彼方には高貴な御方のお住まいも。。

俺が好きな画家の絵が沢山あります。中でも、アル中で行き倒れで亡くなった長谷川利行の「カフェパウリスタ」。これは良い絵です。長谷川が家賃を払えなくて、代わりに置いて行ったという作品です。大家さんは怒って、ずっと押し入れに突っ込んで置いたのだそうです。その子孫の方がなんでも鑑定団に出して、世紀の大発見となったという曰くつきの絵です。カフェパウリスタは今も銀座にあると思いますが、「銀ブラ」の語源になった喫茶店。銀座をブラブラするから銀ブラではなくて、銀座でブラジルコーヒーで銀ブラなのだそうです。

昔のカフェは、女給さん目当てに行ったんじゃないかな。今のキャバクラみたいなもの?この絵は、開店前の店の様子を描いているように見えます。「ここらあたりは草山ばかり。風に吹かれて飲むばかりなり」(利行)
それと、凄く良い絵がありました。オスカー・ココシュカの「アルマ・マーラーの肖像」。アルマは作曲家グスタフ・マーラーの奥さんで、ウイーンで一番の美女と言われ、僅か十九歳でマーラーに嫁ぎます。しかしこの奥さん、旦那に隠す事もせず公然とした浮気を繰り返してマーラーを悩ませます。マーラーはフロイトに診察してもらったり、とても苦しみました。アルマの浮気のおかげかどうか、マーラーの後期の作品は暗く絶望的で、世紀末の陰鬱とした作風が誠に素晴らしい。悩みぬいたマーラーは僅か五十一歳で他界します。未亡人となった絶世の美女アルマにはオトコ共が寄ってきますが、その内の一人が画家のオスカー・ココシュカ。アルマと一緒にイタリアに旅行に行ったり、ラブラブな頃も有った様です。この絵は、アルマをモデルにして、モナリザの構図で描かれています。




それと、凄く良い絵がありました。オスカー・ココシュカの「アルマ・マーラーの肖像」。アルマは作曲家グスタフ・マーラーの奥さんで、ウイーンで一番の美女と言われ、僅か十九歳でマーラーに嫁ぎます。しかしこの奥さん、旦那に隠す事もせず公然とした浮気を繰り返してマーラーを悩ませます。マーラーはフロイトに診察してもらったり、とても苦しみました。アルマの浮気のおかげかどうか、マーラーの後期の作品は暗く絶望的で、世紀末の陰鬱とした作風が誠に素晴らしい。悩みぬいたマーラーは僅か五十一歳で他界します。未亡人となった絶世の美女アルマにはオトコ共が寄ってきますが、その内の一人が画家のオスカー・ココシュカ。アルマと一緒にイタリアに旅行に行ったり、ラブラブな頃も有った様です。この絵は、アルマをモデルにして、モナリザの構図で描かれています。

その後、ココシュカは第一次大戦で兵隊に取られて頭に怪我までして、ようやく復員したらアルマは待ってるどころか、建築家のグロピウスと結婚していました。絶望の淵に落とされたココシュカは、アルマの等身大(!)の人形を作り、どこに行くにも一緒に持って行ったそうです(、、、、怖っ)。その後、グロピウスは酒を飲んで頭にきたときに、その人形の頭部を破壊して、ようやく彼の失恋劇に終止符が打たれたのでした。
女は怖い。芸術の陰に女有り、という事でしょうか?文化の日のわたくしでした。。
by speedshopfalcon
| 2017-11-03 17:15
| 日常